タイ人に『効く』広告ビジュアル


タイ人向けインバウンド事業についてのデータ類は数多く発表されているけれど、「本当のところはどうなんだろう?」そうお客様からの問合せをよく頂きます。現場で培った知見、体感したタイ人のインサイトをもとに現地インバウンドのエキスパートがシリーズでお届けする(だいぶ主観も入っているけれど)血の通った熱いレポート、今回は「タイ人に『効く』広告ビジュアル」!

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ターゲットは百戦錬磨

バンコクを案内すると、その屋外広告の多さに驚かれるお客様が多い。巨大ビルボード、デジタルビジョン、高架電車、地下鉄、バスは言わずもがな、商業ビル内のエレベーターや建設中のビルの外壁、屋台の日傘でさえ格好の宣伝媒体になってしまう。

経済格差が激しいお国柄、地域や場所によって然るべきターゲットへのマーケッティングが可能であることが理由の一つだろう。

例えば、富裕層が多く通勤する電車(運賃:15~42バーツ)や商業地区には高額商品(不動産、生命保険、ペット用品)やブランド広告(アパレル、デジタル機器、観光誘致)、運賃が安いバス(運賃:6.5バーツ~)や郊外の道路沿線には低所得者向け消費財、消費者金融、量販店などの広告が目立つ。
※1バーツ=約3.2円 最低賃金300バーツ/日

ただ、広告ビジュアルについては経済層、業種に係わらず共通点がある。

それは…

シンプルな絵と少ない文字!

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日本首都圏の通勤電車内には、眼鏡をかけなければならないほどの小さい文字がぎっしりと書かれた広告が多い。進学塾による受験問題など真剣に解きたくなる。

だが、タイ人の場合はもっと直感的で視覚のインパクトに反応しやすい傾向があるためシンプル且つ美しい(面白い)写真(グラフィック)が使用されている。

すこし前にインバウンド広告を高架電車(BTS)で見かけた。                    

ある観光地と移動手段のチケットがセットになったパッケージ商品で恐ろしく文字の多いイラストの入った広告だった。またそのサービス内容がタイ人にとっては馴染みのない言葉の羅列である。

「ホアヒンにタンブンに行きしょう。クルンテープからロットトゥーで2時間強、お得なプアンマーライ付きのワンデートリップ!」

こんな広告が山手線の車両に掲載されているといったらイメージして頂けるだろうか。

よほどのタイ好きの方以外はホアヒンやクルンテープが一体どこにあるのか、タンブンやロットトゥー、プアンマーライとは何か、2時間は近いのか遠いのか・・・つっこみ満載のコピーである。

因みに「タイのホアヒン(地名)のお寺参りに行きましょう。首都バンコクからミニバスで2時間強、ジャスミン花輪付きのお得な日帰り旅行」というつもりでした

さて、その難しいBTSの広告を同乗していたタイ人女性(30代、訪日経験1度)にくまなく読んでもらい、感想を聞いてみた。

「サービス内容が理解できないので安いか高いかも分からないし、ここが一体どこにあるのか分からないし、とにかく複雑で行ったら面倒にまきこまれそうだ!」

という悲しいがやっぱりなコメントが戻ってきた。他の乗客はその広告を見ている様子もない。

またある日は美しい写真にインパクトのある短いコピーが添えられたタイ人にとってキャッチーな別のインバウンド広告を目にした。多くの人々がうっとりと見上げている。がしかし、そこがという表記が目立たないところにあるために「ここはヨーロッパのどこだ?いやアメリカか?まあいいや、それにしても美しい景色だ」と囁いていたりする。

日本人として思わず「日本の○○県っていうところですよ!」と補足したくなる。

インバウンド広告を打つとしたら是非ビジュアルは次を意識して頂きたい。

まず文字は読まれないと思ったほうがいい。

でも日本のどこにあるかは印象付ける。(出来れば視覚的に見せる。)

 

また、日本では当たり前のことがタイではそうでないこともある。

4月は春ではなくてタイでは夏だ。

恥ずかしくて温泉に入りたくないという人もいるし、宗教上の理由で牛肉を避ける人も少なくない。

なにせターゲットは毎日広告の波を掻き分け生活しているツワモノ達である。その目を留まらせ、しかも「効く」コミュニケーションをするにはしっかりとターゲットの習慣やインサイトを知り、シンプルにビジュアルへ落とし込む必要がある。




Written by:  ライターS

バンコク在住歴15年。長年、訪日インバウンドビジネスの企画・コーディネートに携わる、タイ人向けインバウンドのエキスパート。現地で培った多くの知見をもとに、日本人・タイ人両方の視点から、タイインバウンドにまつわるリアルなインサイトをお届けします!




 

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